弦の太さも一緒、弦高も下げたのに何故か弾いた感じ固い、何で?
それはギターのスケール(弦長)が影響しているかもしれないね。
ギターを始めた頃には全く意識することはないのですが、色んなギターを触ることで
こっちは弾きやすいけど、こっちは弦の弾き心地が固い、、
みたいなことが度々あります。
この記事ではスケール(弦長)による違いを解説して、今後、新しいギターを検討する際に自分のギターを比較する材料として覚えておいて頂ければと思います。
スケール(弦長)とは
スケール(弦長)とはナットからサドルまでの長さを指します。
よくネックの長さと勘違いしている方がいるのですが、それは間違いです。
一般的にスケールの種類は大まかに3種類に分けられます。
レギュラー(ロング)スケール | 640〜650mm前後 | 25 1/2 inch |
ミディアム(ギブソン)スケール | 628〜635mm前後 | 24 3/4 inch |
ショートスケール | 610〜615mm前後 | 24 inch |
前後と書いたのは全てのギターが完全にこの規格に当てはまっているわけではないのでおおよその長さと思ってもらえれば大丈夫です。
数センチしか変わらないので見ただけでは、長いな、短い、とか感じることが難しいレベルの差です。
アコギに関しては上2つの「レギュラースケール」と「ミディアムスケール」がほぼ占めているので、あなたのギターはどちらかの規格に当てはまっているのではないかなと思います。
ショートスケールはエレキギターとかに採用されている規格です。
これより短い、ミニギターとかもあります。
ご自身のギターをネットで調べてみて、スペックの欄にスケール(scale)という欄があると思いますので見てみると表のどれかには当てはまっていると思います。
⬆こちらの詳細情報のところにもスケールの記載があるので一度見てみてください!
長さによる違い
結局、長さが違うからなんなんだ?
という話になるのですが、結論いうと
ポイント
・スケールが長い → 弦のテンション感が上がり、ハリがある音や固い音が出やすい、音のサスティン(鳴らした時の長さ)が長い、弦を抑えにくく感じる。
・スケールが短い → 弦のテンションが抑えられ、柔らかな丸い音が出やすい、音のサスティンが短くなる、弦が抑えやすく感じる。
ざっくり書くとこんな感じです。
昔、理科の実験とかで輪ゴムを両手の人差し指にかけて、伸ばしたゴムをはじいたりしませんでしたか?
原理はあれと一緒で長く引っ張るとゴムの張りが固くなり、沢山ゴムが振動して音が長くなります。
逆に張りを弱めるとゴムは柔らかくなるけど、音がすぐに聞こえなくなってしまいますよね。
ギターのたった数センチの差ですがこれだけ本体が大きいと影響も大きくなってきます。
その他の弾き心地の違い
スケールが長い方がピッチが安定しやすい
弦のテンションが高いと指で抑えた時にピッチが狂いにくくなります。
試しにどこでも良いので弦を一本抑えて鳴らした後に、その指に力を加えて強く抑えてみてください。
すると音が少しシャープ(上がる)しますよね。
手の力が強い人や緊張で力が入ってしまう人とかは、弦のテンションが低いとピッチが安定しないなんてことも稀にあります。
フレットの間隔が違う
アコギは大体、フレット数が20フレットなのですが、スケールが違うとフレットの幅も微妙に変わってきます。
指が太い人がミディアムとかショートスケールを使うとフレット幅が狭く弾きにくく感じるかもしれません。
逆もまた然り、ロングスケールの幅では指の小さい人は弾きにくいと感じるかもしれません。
この違いは慣れと練習でカバーできるのでそこまで気にしなくても良いですが、そういう違いでギターを選ぶのもアリだよということです。
まとめ:今の自分のギターのスペックは知っておいて損なし
あなたのギターのスケール(弦長)を知っておいて、それがレギュラースケールなら
「次買うのはミディアムスケールで検討してみたらもっと弾きやすくて、違う音のギターに出会えるかも!」
という、欲しいギターの参考材料にすることができます。
弾きやすさの違いはスケールだけではなく(弦の太さ、弦高、ネックの太さ、ボディのサイズなどなど)、様々な要素があります。
スケールは弦に直結している部分にはなるので間違いなく弾き心地を左右する大きな要因と言えます。
僕も始めたての時はギターに長さが分けられているなんて考えもしなかったのですが、色々ギターを触るにつれて違いを確かに感じるようになりました。
練習が疲れたら、少しネットでご自身のギターのスケールやボディサイズ、素材などを見てみるときっと今後のギターライフの参考になりますので一度確認しておくことをおすすめします。
少しでも参考になれば幸いです。
ではまた!
イノ
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