メンテナンス用具に「レモンオイル」と「オレンジオイル」ってあるけど何が違うの?
実は用途がかなり違うぞ!同じ柑橘系だと思って適当に買わないようにしよう!
今回はギターの指板(フィンガーボード)のお話。
皆様は指板の乾燥って、気にしたことはございますでしょうか?
たまにギターを長年している人のギターが気になって、「指板ってメンテとかしてる?」って聞いたりすると
「メンテ、、?自分、、、でするの?」
みたいな反応が返ってくる時があります。
そんな意外とおろそかにしがちな、指板のメンテナンスについて記録していこうと思います。
指板はなぜ保湿しなくてはいけないのか
ギターの指板にはよく「ローズウッド」や「エボニー」という木材で作られていることが多いです。
ギターのボディやヘッドって塗装がしてあって、ツヤツヤしていると思うんですが、指板に関しての多くは木材はむき出しで、コーティングされておらず、使用されていることが多いです。
ポイント
木材はコーティングがされていないと基本的には乾燥していき、メンテナンスをしないと木材のひび割れが発生し、最悪の場合、完璧に割れて使い物にならなくってしまうこともあります。
なので、指板に関しては定期的に保湿をしてあげないといけないのです。
ローズウッド
ローズウッドは少し赤茶色がかった、基本的は黒い木材です。
乾いてくると少し色が薄くなってきて、白っぽい色味が出てきますので乾燥が結構分かりやすい素材です。
木材としては柔らかく粘りがあり、指板の交換が行いやすいため、多くのギターに使われています。
エボニー
エボニーは少し艶があって、真っ黒に近い木材です。
ローズウッドより乾燥が分かりにくいのですが、エボニーも乾燥すると少し白っぽい部分が出てきます。
木材としては比較的取れる量が少なく、貴重な木材のため、ハイエンドギターなどに使われている事も多い素材です。
硬質な木材なので硬めのアタック感のある音、立ち上がりの早い音を楽しむことができる木材です。
他にも木材はあるが、、
他によく使われる木材で「メイプル」という黄味がかった白い木材もありますが、メイプルは基本的にはコーティングがされて指板に使われているので保湿は必要ありません。
塗装がされているのでボディと同じようにギター用のポリッシュで拭いてあげればキレイになりますので、それで大丈夫です。
保湿の頻度は?
弾く頻度にもよるけど、半年〜1年に一回はしてあげると効果的。
地域差があると思うので、頻度に関してはこれといって決まってはいません。
保湿のしすぎも指板には良くないので乾燥しやすい季節が始まる、9月末〜12月くらいに一回保湿のメンテナンスをしてあげると良いぞ!
オイルの種類の違いは?
よく聞く、オイルの種類で「オレンジオイル」と「レモンオイル」が聞いたことあると思いますが、
この2種類に関しては実は用途がほとんど違います。
保湿のオレンジオイル
オレンジオイルは粘度の高いオイルなので揮発性が低く、保湿の効果が高いオイルです。
保湿効果が長いので、1年に一回という頻度の方はこのオレンジオイルを使ってみましょう。
このHowardのオレンジオイルは他社に比べてクリーニング力も高く、指板のお手入れには最適ですし、使用されているギタリストの方が非常に多いです。
クリーニングのレモンオイル
レモンオイルは逆に粘度の低いオイルで、揮発性が高く、クリーニング力がオレンジオイルと比べて高いオイルです。
サラサラとしたオイルで塗りやすく、汚れにしっかりと浸透してくれます。
揮発性が高いので、保湿力はオレンジオイルより低く、、というかほとんど保湿性はありません。
どちらかというとクリーニング向けのオイルだね。
このフリーダムのレモンオイルは天然由来の素材で作られているので木材にも優しく、汚れ除去力も高いと思いました。
弦交換の度、毎回指板をメンテしたい!って方はレモンオイルを使うことをおすすめします。
オイルの塗り方
まずは指板の乾きをチェック!
若干白っぽい木目が見えてきて、ローズウッドの焦げ茶色の色も薄くなってきました。
僕は大体昨年の9月とか10月に一回指板のメンテナンスをしたと思うので、今回も同じ時期にしていこうと思います。
弦を外して、オイルを塗る
オイルを塗るタイミングは秋から冬に弦交換をするタイミングがあった時で良いと思うぞ。
オイルはギタークロスでも良いし、ティッシュを折りたたんだものでも良いです。
オイルをティッシュに半面くらいに染み込ませて⬇
指板にムラがないように塗っていくだけです。
実際に塗ると色の違いが一目瞭然。
これが本当の私、、ではなくローズウッドの輝きです。
これを1フレット〜最終フレットまでまんべんなく塗っていきましょう。
擦りすぎず、優しく塗ってあげましょう、ティッシュの場合ボロボロになってカスがめちゃ出るので注意、、
塗り終わるとティッシュがこんな感じ!
汚れがすでに付いています!1年の頑張った証と汚れをここに確認しましょう!!
10分くらい置く
汚れを浮かせたり、オイルを浸透させるために10分くらいは拭き取らず置いておきましょう。
待っている間にボディのホコリを取ったり、ポリッシュで拭いたり、ネックの調整をしてあげれば、勝手に10分くらい経ってますので弦を張る前に出来ることをやっておきましょう。
余分なオイルを拭き取って、完成
またティッシュを使って、余ったオイルを拭き取ってあげれば、保湿は完成です。
フレットの盛り上がり部分や溝部分はオイルが残りやすいので気を付けて拭き取ってあげよう!
まとめ:迷ったら「オレンジオイル」
指板にオイルを塗るのはギターに良くないっていう人もいるし、一節によるとギターを高頻度で弾く人のギターは指板の保湿は要らないという人もいます。
指の脂が自然とギターを保湿して正常に保ってくれるからということらしいのですが、
でも、指板にまんべんなく触るわけじゃないから絶対保湿ムリじゃん、そんなに脂もでねぇし。
うーむ、、笑、確かに。。
プロのギタリストとかのライブをみたりするとみんなキレイにツヤツヤと濃い色のした指板をしてるんですよね。
カッスカスで白くなった指板で演奏してるプロって正直あまり見たことないので、個人的には指板のメンテナンスは必要だと思います。
ツヤっとして木材の色が濃く出ているのもカッコいいと思いますし、他の人のギターを見て、そうなってたら、ちゃんと手入れしてるんだなって好印象ですしね。
ポイント
今回紹介したオイルで
「オレンジオイル」はクリーニング力は低めで保湿の効果が高い
「レモンオイル」はクリーニング力が高めで保湿性が低い
ってことを念頭に自分のメンテナンス頻度に合わせて購入してみると良いと思います。
迷ったら「オレンジオイル」
メンテナンスは正直面倒なものです、保湿力が高く、高頻度でメンテしなくても済むオレンジオイルは面倒くさがりな僕にとっては重宝しています。
今まで指板に目を向けれていなかった方はこの機会にオイルを使ってギターをメンテナンスしてあげるのはいかがでしょうか?
参考になれば嬉しいです。
ではまた!
イノ
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