一本の桜

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pinkieの歌詞の意味:考察【BUMP OF CHICKEN】

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BUMP OF CHICKENのシングルHappyに収録されているカップリング曲「pinkie」

 

イノ

この曲はサビ(BUMPの伝えたい事)とその他の歌詞は作詞の藤原さんが感じた気づいて欲しい思いとで構成されていると思っています。

 

この曲に対して有名な話だと「桜」の曲のオーダーがあり、歌詞を書いたということがあります。

 

ポイント

ちなみにpinkieの訳は「小指」という意味です。

 

桜の曲といえば出会いや別れ、といったイメージの感動的な曲が世間を賑わしていますよね。

 

ただこのpinkieはBUMP OF CHICKENが変わらず伝えたい事と桜の特徴を合わせた特有の世界観でできています。

 

では、どういった事を伝える歌詞なのでしょうか、今回も歌詞解釈にお付き合いください。

 

 

歌詞解釈一覧ページはこちら>>

 

忘れたくなるような、でも大事な今

未来の私が笑ってなくても あなたとの今を覚えてて欲しい

 

未来の私?あなたとの今?、早速二人登場人物が出て来たように思えますが、たった一人の事を指しています。

 

それはこの曲を聴いた人、更に言えば今この記事を読んでいるあなたの事です。

 

ポイント

これから「未来の私」「あなた」「僕」「未来のあなた」と人を指す言葉が出てきますが、「私・あなた」は全て曲を聴いた人の事だと思うと分かりやすいかもしれません。

 

未来に生きている自分が笑ってなくても、今の自分を覚えてて欲しい。

 

これは一体どういう事なのでしょうか?

 

続きを読み解いていきましょう。

 

 

心の始まりは強すぎて 言葉じゃ間に合わなくて

足りないからどんどん足すから 弱くなって終わりにした

繰り返す事を疑わずに 無くす事を恐れずに

自分のじゃない物語の はじっこに隠れて笑った

 

自分の中で「生きる理由」を見てしまった時っていつでしょうか。

 

叶えるのが難しい夢から些細な幸せ、他人からすればどうでもいい理由で自分は生きているかもしれません。

 

一つがダメだと分かったら、あれやこれやと始めてみたり、そしてやめてみたり。

 

人生って1秒1秒を繰り返して、これって意味あるんだろうか、とかやりたい、やめたいとか無限に繰り返して、上手くいかない事の方が多くて

 

結局、何もしない方が楽だと気づいて、頑張ってる人の事を時々、辛くなったり、嘲笑ってみたりするのです。

 

 

そうしなきゃどうにも 息が出来なかった

たいして好きでもない でも繋いだ毎日

 

そうでもしないと何もかも無くした自分の存在意義すら無くなってしまうような気がするから。

 

世の中に認められるような立派な事なんて出来ないけど、あなたの1秒は勝手に進んでいくのです。

 

 

歌は届かないかもしれないけど

あなたのためとは 言えないけど

あなた一人が聴いてくれたら もうそれでいい

 

あなたがこの曲を聴いてくれた時、何も感じないかもしれない。

 

ただ今まで綴ってきた言葉に何か感じたあなたが一人でもいてくれたならそれでいい、と作者は書いているのだと思います。

 

一見、自分勝手には見えますが、、

 

1番で綴ってきた、感じたことのある人でないと分からない苦しみ。

 

もちろんそれを経験して来ていない人もいるでしょう。

 

この曲を聴いたほとんどの人が分からないかもしれない、でも同じ気持ちで聴いてくれたあなたが今そこにいるのであればそれでいいと作詞の藤原さんは言っているのです。

 

この気持ちを書いた僕の事を見つけてくれた人が一人でもいたらそれでいい、逆に僕もあなたの事を見つけられたのだから、あなたも一人ではない、と言ってくれているようですね。

 

 

それぞれが持つ約束

約束は誰かと作るもので 誰かが頑張り屋で

追い付けなくて離れて 自分だけがまだ持ってる

明日に望まなくなったのは 今日がその答えだから

諦めて全部受け入れて でもはじっこに隠して持ってる

 

こういう人生を送ってやる!

 

そう思った瞬間、あなたの中で未来に想像する理想のあなたが生まれ、その人との目標を達成しよう!という約束が生まれるのだと思います。

 

頑張って成功したあなた=未来の私、と取ると考えやすいかもしれません。

 

 

理想と現実のギャップ、誰しもが感じる事だと思います。

 

約束を果たした理想のあなた、約束を握りしめて今を生きるあなた、全部諦めたけど約束だけが残っているのです。

 

 

滲んでも消えない ひとり見た桜

眠りの入り口で 手を繋いで見てる

 

どれだけ涙を流しても生きる理由はついて回り、生きていかなければいけません。

 

あなたにとって大きな理由でも他人とっては小さな事かもしれない、逆にとなりの人が抱えている悩みや障害はあなたにとってはどうでもいいことかもしれません。

 

夢だろうと理由だろうとそれを思うことができるのはあなた一人です。

 

どれだけ助けられようと見捨てられようと進むのは結局あなただから。

 

 

「眠りの入り口」

 

ウトウトして眠りが浅い時に見るのは「夢」でしょうか。

 

桜って1年にほんの1週間くらいしか見ることができないですが、ピンク色で満開に咲いているところを見ると訳も分からず輝かしい始まりを想像してワクワクしてしまうイメージがあります。

 

それを想像すると自分の理想だったり、夢を桜と置き換えても変ではないですよね。

 

眠りの入り口では一人ではなく、誰かと手を繋いで見ています。

 

 

おそらく、それは今のあなたと「過去のあなた」なのではないでしょうか?

 

過去のあなたがあったから、今のあなたがある、当然のことです。

 

また眠りの入り口で桜を見ているあなたが存在するのは過去に桜を見たあなたが居たからです。

 

不思議な事に未来の自分と交わした約束は過去と今の自分とした約束と同じ事なのです。

 

再び桜を思い出して、夢に見ようとしたのも過去のあなたが居たからです。

 

目標や夢が叶っていなくても、過去のあなたが歩んできた事は全くの無駄ではないではないという事です。

 

 

変われなくて悩んでいるのは僕も同じ

変われなくて いつも戸惑うけど

誰か一人が認めてくれたら もうそれでいい

 

BUMP OF CHICKENの楽曲はたくさんありますが、歌詞を読み解くと表現は違えどよく似た事を書いていたりします。

 

伝えたい事は無限にあるわけではない、新しい事を伝えられる訳ではない藤原さんはきっと歌詞を書く際も「また同じようなこと書いてんな」って思っているのだと思います。

 

ただ、それが本当に伝えたい事だから何度も何度もいろんな表現で生み出されていくのです。

 

同じ事ばかり考えていたら、沢山の人には受け入れてもらえない。

 

でも、今この曲を聴いて何かを感じてくれたあなたが一人でも居たのならそれでいい、と言っているように思えます。

 

 

1番のサビでも同じような事を言っていましたね。

 

 

過去の傷は消えない、でも覚えてて欲しい

過去からの声は何も知らないから

勝手な事ばかり それは解ってる

未来の私が笑ってなくても あなたとの今を覚えてて欲しい

 

過去にしてしまった失敗や後悔は無慈悲にも心の中に残り続けます。

 

まるで今の私に「何でこんなことしたんだよ」と逆ギレまがいに過去から呼びかけてくるのです。

 

それでも積み重ねる「あなたとの今」を覚えてて欲しい、と藤原さんは言い続けるのです。

 

桜は繰り返し咲く、無限に続く命、無限に続く出会い

心の始まりは脆すぎて 言葉には嫌われて

何をどうしたって手遅れで 砕け散って終わりにした

終わりにしたら始まって 言葉も心も超えて

ささやかな響きになって さよならの向こうへ

 

一度挫折してしまうと次には言い訳をするの辛いくらい立ち上がるのが苦しい時もあります。

 

何かを終わらせても、次にはまた別の桜=生きる意味が生まれてくるのです。

 

桜は散ってもまた来年ピンク色に無慈悲に咲き誇ります、そしてたくさんの花びらを誰のためでもなく綺麗に咲き、散らします。

 

桜の特徴と人生の始まりと終わりをリンクさせているのだと思います。

 

 

「さよならの向こうへ」

 

これってきっと「出会い」の事。

 

生きる理由に理屈も感情も関係ない、あなたが良いと思ったことに出会ったのならそれで良いのです。

 

それを終わらせたって良い、続けたって良い、何度も繰り返しても未来のあなたとの約束は変わらないのです。

 

繰り返して、生きて、生き抜くことが一番大事なのですから。

 

挫折したり後悔する事は何も悪い事じゃない、本当に命を終わらせてしまうよりよっぽど立派な事です。

 

 

変われなくて いつも戸惑うけど

誰か一人が笑ってくれたら 僕はこれがいい

あなたのためとは 言えないけど

あなた一人が聴いてくれたら もうそれでいい


未来のあなたが笑ってないなら 歌いかける今に 気付いて欲しい

未来の私を思い出せたら あなたとの今を忘れなくていい

 

最後のサビで「僕」という視点が初めて出てきます。

 

これはきっと作詞の藤原さんの事。

 

僕も始まりと終わりを繰り返して、変わらず同じ事を歌い続けてる。

 

それに気付いて今どこかで笑ってくれている人がいるなら、僕はこの生きる理由がいいと言っているのです。

 

誰のために咲いているか分からない桜の花びらようにたくさん曲を放ち続けるけど、今この曲を聴いて立ち止まってくれた、気持ちに気付いてくれたあなたがいるのならそれでいいと言っているのです。

 

 

今この曲を聴いているあなたが良いと思った事を見つけ出せていないなら、それを歌っている僕らの歌に気付いて欲しい。

 

そして、自分の力で生きる理由をまた見つけられたら、今を生きたあなたが本当に素晴らしいんだという事を忘れないで欲しい、と最後を締めくくっています。

 

 

最後に:BUMP中最高に難しい歌詞

いろんな歌詞解釈ができる事で有名なBUMP OF CHICKENの歌詞ですが、この「pinkie」は別格で難しいと思いました。

 

生きる理由はどうあれ、とにかく人生の最後まで生き抜いてくれって、この曲が収録されているHappyでも言ってたし、pinkieも近しいものを感じたのでこのような解釈となりました。

 

サビとAメロ・Bメロの感情を分けると一瞬解釈しやすくなったのですが、途中で考えすぎて頭が沸騰しそうでした。。

 

ぜひ、他の方の解釈も聞いてみたいなあ。

 

今回はこの辺で、ではまた!

 

イノ

 

流星群の歌詞解釈もおすすめです。

 

歌詞解釈一覧ページはこちら>>

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