
マイクやオーディオインターフェースを揃えて、録音環境を整えたけど、もっと綺麗な音を取るにはどうすれば良いんだろう。
録音する時のマイク位置がかなり重要になってくるぜ。
良くも悪くも印象が大きく変わってくるんだ。

以前に弾き語りの録音に必要な機材を紹介しましたが、今回はその機材のセッティングのお話。
どんなに良い機材を使っても、セッティング(マイキング)が悪ければ台無しになってしまう可能性があります。
逆にマイキングが上手であれば、そこそこの機材での綺麗に音が撮れるという事です。
今回はボーカルとアコギ(ギター)、それぞれに関してのマイキングのポイントやセッティングの特徴などを詳しく説明していこうと思います。
ボーカル録音の基本的なセッティング


まずはボーカルとギターそれぞれの基本セッティング方法です。(2本撮りの場合)
ポイント
・マイクと口の距離は基本的にこぶし一個〜三個分くらい
・声量に合わせてマイクとの距離を変える。
・なるべく少ない回数で撮り終える。
・DAWソフトの設定を事前準備しておく。
マイクと口の距離はこぶし一個〜三個分ほど空ける


ボーカル側のマイクは口とマイクの距離が非常に重要。
ボーカル録音によく使われている「コンデンサーマイク」は近接効果という特性を持っていて、音源が近づくにつれて低音が強調されるようになっているんだ。

近接効果は近ければ近いほど良い訳ではなく、近すぎると逆に低音がぼやけるし、音割れの原因にもなります。
「低音が強調される」ことが良いか悪いかはその人や作成したい音源次第です。
しかし、低音が強調されるというのは聞いた時にまさにそこで歌っているような感覚、生の感覚を強調できるという利点があると僕は思っています。
弾き語りの音作りとしてはライブ感、生の感覚が大きな魅力なので、そこは近接効果をしっかり使っていくことが大事です。

そのライブ感を最大限に活かしつつ、音割れやぼやけを抑えられる基本的な距離が「こぶし一個〜三個分」というわけです。
声量やその時の体調によってマイクとの距離は変わってきますので、録音前に調整しましょう。
個人的な感覚ではこぶし一個分だと近すぎて音量調整が難しいので2、3個分空けるようにしています。
声量に合わせて距離を変える
録音の取り込みレベルを出来るだけ一定で撮ることで、聞きやすくなります。
もし後から音量編集をする時に均一化も楽になりますね。
サビやキーの高い箇所はどうしても声を張らないと出ない時が多いよな。


声量がどうしても大きくなってしまう箇所は事前に意識しておいて、少し離れる事でバランスを整えるようにすると良いんだよね。
コンデンサーマイクはほんの数十センチ離れたり、顔の角度が変わるだけで取り込みレベルがかなり変わります。
あまりにAメロやBメロと音量が違いすぎると違和感に繋がってしまいますので録音時にできるだけ調整はしておきましょう。
なるべく少ない回数で撮り終える


これは単純に何回も撮り続けると疲れて、いつも歌声が出せなくなるし、枯れたりして声質が変わってくるからです。
ポイント
・録音の前にしっかり歌は覚えてくる。
・微妙な音程やニュアンス、表現したい箇所は意識できるようになっておく。
・録音しながら修正箇所を探っていては時間がかかるし、非常に疲れる。
当たり前ですが、自信を持って歌えるようになってから録音に挑みましょう。
何回も撮り直すと体力面でもモチベーション面でも維持が難しくなってくるので楽しくレコーディングができるように事前準備はしっかりしておきましょう。
DAWソフトやインターフェースの調整をしておく



確認して欲しいのは録音時の入力レベルです。
サビなど1番音量が大きくなると思われる所を試しに録音をしてみて、録音波形が全体の80%くらいに収まっていれば良いと思うぞ。

オーディオインターフェースによってノブの表記が違うと思いますが、大体マイクケーブル差し込み口の近くにinputやGAINなどと書いてあるのでそこで調整しましょう。
入力が大きすぎると音割れやノイズの原因に、音量は上げられるとはいえ、あまり小さすぎると入力される音の情報が少なくなったり、反響音まで拾ってしまってぼやけた音になってしまいます。
こぶし1個分くらい
こぶし5個分くらい
周りの反響音を拾って、鮮明さが少なくなっているのがお分かり頂けるでしょうか。
これがギターと重なると更にぼやけるのでなるべく個々の音は鮮明に撮る事が大事です。
録音する前に音が割れない程度の音量で録音するようにしましょう。
ギター(アコギ)側の基本的なセッティング


ギター側にもマイクをセッティングする場合はマイクを向ける方向や位置で聞こえ方が変わってくるよ。
正解って位置はないんだけど、自分の声や曲のイメージ等に合わせて使い分ける事が大事なんだ。


弦に対してマイクを垂直からやや上から下に向ける、というのが基本的な位置です。

ボーカルとギターでマイク2本使いをする人はマイクをやや上から下に向ける方がボーカルの音を拾いにくくなるのでおすすめです。
2本使いだとどうしてもお互いの音が入ってしまうから狙った音だけを録音する工夫も必要だな。


それに加えて、左右どの辺りにセッティングするかで音のニュアンスが変わってきます。
今回は3か所のセッティングを例を音源付きでご紹介しようと思います。
12フレットの前方

ボディから少しネック側にずらして、12フレット付近にセッティングすると低音やこもりは軽減され、弦の煌びやかさが強調されるようになります。
12フレット付近の音源

ザ・アコギって感じの音で癖がなく、聞きやすい音だね。
その代わりアタック感や低音は少し緩和される位置にはなるけど、歌の邪魔をしない安定の位置なんだ。

まずはこの位置から始めてみて、好みの音になるまで少しずつ位置を変化させていくのも良いと思います。
サウンドホールの正面

サウンドホールの正面にマイクをセットすると低音が少し強調され、強弱や迫力のあるサウンドが現れやすくなります。
サウンドホール正面の音源

低音弦の力強さとアタック感が感じられるサウンドになったね。
少しこもり気味だけど、迫力が感じられて良いな!
マイクとの距離や入力のレベルを間違えると一気にこもったり、音割れが顕著に出るから事前確認は重要なポジションだな。

サウンドホールは人間でいう「口」のような役割です。
ここに近づける事でコンデンサーマイクの特徴である「近接効果」が発生し、低音の強調がされるようになります。
他の設置位置より少し離し気味でセッティングしてあげるとバランスが取れると思います。
ブリッジ付近

先ほどの2か所と違ってギターから少し離して、ブリッジ目掛けて斜め後ろからマイクをセッティングします。
ギターから距離を取ることで音の粒が広がりを含み、また違ったサウンドにすることができます。
ブリッジ付近の音源

少しマイルドになってふわっとした印象のサウンドになったね。
周りの反響なんかも少し拾って、独特な雰囲気を出せる位置なんだ。
曲によってはぴったりハマるサウンドだと思うぞ。

マイクメーカーの動画で細かいマイクのセッティングをレクチャーしてくれているので、こちらも参考にしてみてください。
マイク1本撮りの場合のセッティング

1本で録音する場合はマイクを口とギターの間、少し口側寄りにセッティングすることをおすすめします。
そして、ボーカルとギターの両方をしっかり録音するためにはマイク距離を離して全体を録音するようにしましょう。

気持ちボーカルがしっかり撮れるように口側に寄せているよ。
ギターに埋もれて歌が聞こえないっていうのは弾き語りとしてはあまり良くないよね。
音はどうしても遠くなってしまうんだけど、1本撮りならこの位置がバランスが良いと思うぞ。
より臨場感や迫力のあるサウンドが欲しい人はボーカルとギターそれぞれにマイクを当てる2本撮りにチャレンジして欲しいな。

関連:初心者でも良い音で弾き語りを録音できる環境とおすすめの機材【DTM】
マイキングのコツ まとめ

コンデンサーマイクを買ったからと言って、とりあえず正面に置いて撮れば良いってものでもないんだよなー。


そうだね、せっかく精密なマイクを買ったけど、特徴を活かせていないのもったいないから少しずつ勉強は必要だよね。
少し手間はかかりますが、その分各段に音質は上がり、聞きやすい録音ができるようになります。
人間の耳は意識していなくても、心地よい音質と聞きづらい音質を認識しています。
僕も以前は録音できれば良いや、と思っていたのですが、聞く人のことを考えれば「なんて音質で動画を投稿していたんだ」っていう罪悪感を感じるようになりました。
僕みたいに上手くない人間がせめて音質にこだわらないでどうするんだ、という気持ちに切り替えて、今では録音の時にはセッティングの見直しを色々試しています。
弾き語りはシンプルな演奏ですが、その分一つ一つのクオリティが顕著に出てしまいます。

そこがまた難しくて、楽しいところでもあるので一緒に楽しみながら頑張っていきましょう!
皆様のギターライフの参考になれば幸いです。
ではまた!
イノ
初心者でも良い音で弾き語りを録音できる環境とおすすめの機材【DTM】