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BUMP OF CHICKEN 話がしたいよの歌詞の意味:考察

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BUMP OF CHICKENの「話がしたいよ」

 

この歌詞もやはりBUMPだなぁと思わせてくれる歌詞だと思いました。

 

この曲は「自分と自分の会話」なのだと思っています。

 

 

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ほんの少しの間、おまけみたいな時間に生まれた歌詞

持て余した手を 自分ごとポケットに隠した

バスが来るまでの間の おまけみたいな時間

街が立てる生活の音に 一人にされた

ガムと二人になろう 君の苦手だった味

 

 

この歌詞を制作時、藤原さんは様々な仕事、楽曲制作に追われ、体が疲れ切っていたそうです。そんな最中、バス停にたどり着いた時ベンチに座った、ちょっとした休憩時間、おまけ、みたいな時間のお話。

 

ここで「君」が出てきます。おそらく、この君は過去の曲でも歌えわれているように「別の世界線の自分」ではないかと思います。ロストマンの歌詞のように。

 

周りはざわついて賑やかだけど、僕は疲れ果てて何とも真逆の空気感。

 

ガムを噛んで落ち着こう。

 

この君の苦手だった味、というのは今ここにいる自分とは別の道を選んだ自分を表しているのではないかと思います。

 

過去に苦手だった味を今は食べれている=その時の自分とは別の自分を生きている。

 

こんなイメージでしょうか。

 

 

僕も君も選択を繰り返して生きている

だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機

止まったり動いたり 同じようにしていても

他人同士 元気でいるかな

 

 

だめ、いい、自問自答を繰り返してたくさんの分かれ道を歩んできた事を人が往復する信号機で表しているのだと思います。

 

今の自分もその時お別れした自分も共に想像ではありますがきっと行動して生きています。

 

あの時、こういう事をしていたらどんな自分になっていたのだろう。

 

今の自分に満足していないわけじゃないけど、別の選択をしていたらどんな顔しているのだろう。

 

 

君が今ここにいたらどんな顔をするだろう

この瞬間にどんな顔をしていただろう

一体どんな言葉をいくつ見つけただろう

ああ 君がここにいたら 君がここにいたら

話がしたいよ

 

 

今の僕はこんなに疲れ果てて、こんな歌詞を思い付いているけど、疲れていない僕がここにいたらこの景色からどんな顔で見るんだろう。

 

どんな言葉で世界を作るんだろう。

 

君と話ができたらまた今の自分も変わってしまうのだろうか、新しい自分になるんだろうか、君と話ができたら面白いのにな、というところでしょうか。

 

まさに藤原ワールド、過去の曲からイメージするとぴったり来ませんか?

 

 

今の自分は最大限に力を出せているか

ボイジャーは太陽系外に飛び出した今も

秒速10何キロだっけ ずっと旅を続けている

それの何がどうだというのか わからないけど急に

自分の呼吸の音に 耳澄まして確かめた

 

 

ボイジャーという惑星探査機を登場させています。

 

ボイジャーは宇宙を旅する無人の惑星探査機です。

 

太陽系を外れた今、2030年ごろには地球との更新が取れなくなるとも言われています。太陽系外を観測できるという事は人類にとって偉業でボイジャーの仕事は素晴らしいものです。

 

おそらくこのボイジャーと自分を合わせているのではないでしょうか。

 

ひたすらに音楽に取り組んできたけど、ボイジャーのように僕は聴いてくれている人たちに向き合えているだろうか。

 

ボイジャーは地球と交信が出来なくなったとしても通信を試みるでしょう。

 

聞こえなくたって、聞こえるように自分の音楽を最大限に伝えることが出来ているのだろうか、今の自分じゃなければもっと出来ていたのではないだろうか、そんな事を自分に問いかけていたのかもしれません。

 

 

お薬に頼らない

体と心のどっちに ここまで連れて来られたんだろう

どっちもくたびれてるけど

平気さ お薬貰ったし 飲まないし

 

 

体と心、本能とか本音とか叫びたい気持ちとか何を信じてここまで来たのか、わからない。

 

何にせよ、どれも今は出し切ってくたびれてる。

 

君もこんな風になるのかな、君ならすぐ元気になる方法を知っているのだろうか。

 

お薬っていうのはそういった過去の自分を思い出して少しでも気分を落ち着かせることの意味なのかなと思います。

 

でも、それは飲まないのです、別れた自分だけに身を委ねないのです。

 

 

君に誇れる自分でいたい、君にもそう思ってて欲しい

どうやったって戻れないのは一緒だよ

じゃあこういう事を思っているのも一緒がいい

肌を撫でた今の風が、底の抜けた空が

あの日と似ているのに

 

 

こんな事を考えていても結局あの時の自分には会えないし、別れた自分が別の世界線でこう思っていてもそれは一緒です。

 

でもせめて、今の自分も別れた自分に羨ましがられるくらいの自分であって欲しい。

 

 

抗いようもなく忘れながら生きてるよ

ねぇ一体どんな言葉に僕ら出会ってたんだろう

鼻で愛想笑い 綺麗事 夏の終わる匂い

まだ覚えてるよ

話がしたいよ

 

 

そんな君のことも忘れてしまうんだろうか、きっとこんな事を考えている今の自分も忘れしまうと思う。

 

そのとき覚えた言葉はどんな物だろう、君に伝えたい、そんな君がいたから僕は今を生きれている。

 

伝えてあげたい、話がしてみたい。

 

 

またひとつ分かれて一歩を踏み出す

今までのなんだかんだとか これからがどうとか

心からどうでもいいんだ そんな事は

いや どうでもってそりゃ言い過ぎかも いや 言い過ぎたけど

そう言ってやりたいんだ 大丈夫 分かっている

ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く

 

 

最後の歌詞は文章ではなく話すようにスラスラと言葉を並べています。

 

強がりなのか、恥ずかしいのか、でも伝えたいのです。

 

僕は君とは別の道を生きてるけど、間違った選択はしていないよ、君のおかげで今の僕がいる、それは君も同じだ、そうあって欲しい、大丈夫、一緒だ。

 

最後にガムを紙に出すという行為は、

 

君の嫌いな味のガムを出す=また一つお別れをして新しい一歩を踏み出す

 

それをイメージして、バスが到着してドアが開いています。

 

ドアが開くというのは新しい世界へ進むということを意味づけてくれているように感じます。 

 

 

 

全くもって常人には思いつかないような世界観です。

 

映画の「億男」にも引っ掛けて歌詞の解釈が出来なくもないんですが、この解釈が個人的にはビシッと来ていて楽しいので今回はこんな感じで書かせていただきました。

 

次は何を歌おうかな。

 

ではまた次回。

 

ino

 

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